不特定多数は狂泉の水を飲むか? ~共通概念~
前回の人生体系からの話の続きです.
springmountaingaia.hatenablog.com
色々と書いていたら長くなってしまいました.ご容赦ください.
解説
1.夢・理想・目標
偉人と言われる方々は自分の夢を持ち,それに常に挑戦していくというイメージを皆さん持っていると思います.
何かを達成するには理想像を思い描き,日々努力する事が重要だということは恐らく誰もが同意されるものと思います.
ここで掲げる夢というのは「世界一のサッカー選手になりたい」のように壮大な夢
でなくてもよく,幸せな家庭を築きたいとかささやかな事でもよいのです.
純粋に夢を考えると「やりたいことをやる」という所に行きつくような気がします.
一方で,「やらなければならない」という使命感や義務から夢になることもあると思います.
例えば会社の経営が不安定な時に,「安定した経営を目指す」と掲げる場合が当てはまります.
他に夢や目標を達成するとそれが手段となり,次の夢や目標を生むということもあります.
例えば,「○○大学に合格する」でそれを達成した後は「○○の仕事をしたい」というように
新たな目標を設定して前へ進んでいくといった具合です.
いずれにせよ,明確な夢や目標を立てる事が重要となります.
ところで~したいと思う気持ちを内的駆動,~しなければならないと思う気持ちを外的駆動と私が勝手に呼んでます.
内的駆動は目的論,外的駆動は原因論と言えるかもしれません.
最近有名になったアドラー心理学では目的論を重要視しています.
私は社会人になるにあたり,考え方を整理しておこう考えたところ,目的論(その時は言葉を知りませんでした)
だと物事がうまく運べそうだと気づき,意識して使うようにしました.
今のところ自分が納得できた上で仕事が進んでいると思います.
補足として以下のことにも触れておきたいと思います.
もちろん全員がプロ野球選手になれないように,夢が達成されないと悲劇になることもあります.
一度立ち止まって考え直すことも必要で,ヤバいと思ったら逃げることも大事です.
ダメだと自暴自棄にならずに,決して道は外れないで欲しいと思います.
2.哲学・理念・信念・観念・決め事・思想
我々は意識的,無意識的にある考えや決め事の元で行動すると思います.
例えば,道に迷って困っている人を助ける(道徳)とか,良い生活を送るためにお祈りをする(宗教)とか,
赤信号は停まる(法)とかが挙げられます.組織(コミュニティや会社など)についても集合体として
結束できるように,理念を決めて行動します.
このような決め事を自ら決めます.
例えば,「自分の行動はすべて自分の責任」とか「どんな人にも優しく接する」という決め事を作るのです.
決め事をすると行動や発言が変わってくるようになります.
これは自己暗示のように自分を変える方法として使えると思います.
意識的に人間形成するということですね.
ただし知識や経験が少なかったり,社会的な面から,何が正しいのか,何が良いのかがわからないこともあります.
私は「快楽のために生き物を殺してもよい」とは思っておりませんが,
一方でスポーツハンティングという動物を狩る遊びがあります.
また今は許されておりませんが,昔は人間同士の殺し合いを楽しんで観戦することもありました.
このように自分の周りの状況に大いに影響されるものだと思います.
ところで一度決めた事を変更するのは,好ましくないように思われがちですが,ある程度なら私はよいと思います.
よく「ぶれる」発言をして,批判を受ける政治家がいますが,ある程度の有名人は別として,
我々個人レベルなら新たな知識や心情によって考えが変化する事はよくあることなので,
発言を撤回する事は特に問題はないと思います.ただ相手は混乱すると思うので,説明は必要だと思いますが.
3.精神と肉体
これはスポーツをイメージしてもらえれば,分かりやすいと思います.
例えば,精神面で不安があると,集中力が散漫しやすく,失敗する事が増えてしまいます.
またやる気があっても,体調が悪かったり怪我をしていると,うまく行動できません.
精神と肉体は相互の影響が非常に大きいです.
結局両方とも良い状態を維持しないと最大の力を発揮できません.
肉体の状態を維持する方法はスポーツ論などに任せるとして,ここでは精神について述べたいと思います.
まず決め事によって,精神状態を変えることができます.
例えば,ネガティブ思考をポジティブ思考に変えたいと考えたとします.その場合,次のような決め事を作るのです.
「勇気を持って何事にも挑戦せよ」「結果や相手の評価を気にするな」
ネガティブ思考だと悪い結果を考えて行動するので,まずは結果を気にしないことにします.
そして一歩踏み出す勇気も必要なので,挑戦と位置付けて行動します.
結果が出なくても気にしないことにしているので,失敗しても落ち込むことにはなりません.
(いきなり全てを気にするなと言うのは無理なので,徐々にならしていきましょう.)
また何ができる,できないがわかるようになるので,得るものは大きいです.
結果が出れば,自信が出るので,次の事にも一歩踏み出しやすくなります.
一方肉体については,精神状態が悪い時の運動は非常に効果的だと思っています.
私のイメージでは,精神的ストレスを肉体的ストレスによって紛らわすということになります.
肉体的ストレスによって,考え事が少なくなり,深い睡眠が得られる気がします.
時間が立てば嫌なことを忘れていくので,その間考えない時間を増やすということが重要になると思います.
ストレス解消は,一般的には楽しいことをして,精神状態を楽にするというイメージがありますが,
それと異なり,肉体にストレスをかけて,対象だった精神的ストレスから注目を移すということをします.
ストレス解消は,ストレス軽減・退避だけではなく,ストレス移行といった方法もあるということです.
話としては精神と肉体の話になりますが,対象を移すという意味では,
注射が嫌いな人が他の場所をつねることに似ているのではないかと思います.
4.戦略・戦術・技術・行動
よく会議に参加する際に発言がないとその場にいない事と同じだとか,結果がすべてだとか言われるように,
OUTPUTを出したり,結果を出したりしないと評価されないというのはよくあることです.
まず何かしらのOUTPUTを出すために,行動する事は重要です.
何も考えなければ行動を起こすことは容易だと思います.
しかし成果を出すためには,戦略を考えたり,ある種の方法を駆使する必要があります.
比較的簡単な方法として,手法やシステムを意識して実際に行動することで,
良い結果を効率よく得ることが可能となります.
例えば,何か記憶したい場合に記憶術(イメージ,ストーリ記憶法など)を利用すると
物事を効率よく覚えられると思います.
他に管理業務手法の一つであるPDCA(Plan・Do・Check・Action)サイクルを意識することで
継続的な業務改善が可能となります.
その他に問題を解決するために,あらゆる事象の想定,問題の特定,時機を逃さないなど思考力を鍛練したり,
大局感を掴む訓練をしたりする必要があります.これはある程度の知識と経験がないと難しいと思います.
また新たな価値を創造するために,ブレインストーミングをしてKJ法で整理するといった方法もあります.
戦略には様々な方法がありますし,どれが良いというのはその状況等によっても異なると思います.
まずは何か体系化された方法を使ってみることや,常に考えることを意識することが大事です.
また引き出しを多く持っておくことも重要だと思います.
5.知識・知恵・経験
俺には哲学がある,俺には戦略があるといっても,もしそれが全くの無意味な事だったら・・・?
ドイツの軍人ハンス・フォン・ゼークトは次のように言ったそうです.
「有能な怠け者は司令官に,有能な働き者は参謀にせよ.
無能な怠け者は,連絡将校か下級兵士にすべし.
無能な働き者は,すぐに銃殺刑に処せ.」
組織全体の考えを理解できずに行動を起こす場合,行動しないよりも
害を与えるということを含んでいるのではないかと思います.
適切な行動を起こすためには,適切な哲学が必要になりますが,それには適切な経験や知識が必要になります.
また適切な戦略を組むためにはやはりそれなりの知識や経験が必要になります.
そもそも人と会話する場合,単語や文法がある程度必要なように,
普段の日常生活レベルでも知識や経験が重要だと気づくことはあると思います.
もちろん固定観念に陥らないように,新たな知識を吸収することや経験をすることが重要です.
以上が5つの重要な概念になります.
これらは相互に関わるので,夢を達成する時はバランスが大事になります.
いくら内面を磨いても他人は気付いてくれないこと,外面だけを取り繕ってもいずれボロが出ます.
私にはどの程度のバランスが良いかわかりませんが,とにかく自分を見つめ直して,
まずは足りないところは補う事から始めればよいと思います.
次に書くことを決めておりませんが,気が向いたら何か書こうと思います.